― 開発審査基準第16号許可申請と相続未了の解決事例 ―
ご相談の背景
「介護費用のために実家を売りたいが、市街化調整区域にあるためなかなか売れない」というご相談をいただきました。対象となったのは、愛知県A市にある現在空き家となっているご実家です。
不動産会社様を通じてご相談を受けた際、行政機関から「愛知県開発審査基準第16号に基づく許可申請が必要」と案内され、審査書類のチェック表が渡されている状態でした。
調査によって判明した「2つの大きな壁」
書類の収集を進める中で、開発許可の手続きとは別に、複雑な課題が浮き彫りになりました。
1. 10年以上放置されていた「相続手続き」
お父様が亡くなられてから10年以上、遺産分割協議や名義変更(相続登記)がされないままでした。許可申請を進めるには権利関係の整理が不可欠だったため、まずはこの相続問題を解決する必要がありました。
2. 過去の建築・営業関係書類の「不存在」
行政との事前協議の中で、過去に営んでいた飲食店(喫茶店)の営業許可書や、当時の建築確認申請書類の原本が現存しないことが判明しました。過去の利用実態を証明できなければ、許可申請が進まないという壁にぶつかりました。
解決への対応プロセス
当事務所では、一つひとつの課題を整理し、関係機関や専門家と連携しながら以下の手順で進めました。
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相続関係の整理(名義の一本化) 戸籍を精査し、相続人全員の合意のもと土地・建物を母親様名義とする遺産分割協議書を作成。ご家族がスムーズに相続登記を行えるよう申請手続をサポートしました。
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証明書類の再取得・裏付け調査 保健所から過去の営業実態を示す資料を取得し、愛知県建築課と調整して建築確認の証明書を再取得しました。
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売主・買主それぞれの事前協議 売却の必要性や買主様の利用計画を示す申述調書を作成し、A市建築課との事前協議を円滑に進めました。
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不足していた図面の作成 行政から提出を求められた測量図について提携の測量士へ手配を行い、求積図・排水構造図については当事務所にて作成しました。
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本申請と許可取得 必要書類と図面を整え本申請を行った結果、無事に開発審査基準第16号に基づく許可が交付されました。
結果とまとめ
ご相談開始から約10か月を経て、複数のイレギュラーを乗り越え無事に許可を取得することができました。
市街化調整区域内の不動産売却では、「許可が下りるか」という表面的な問題の裏に、相続未了・過去の書類の紛失・図面の不足など、複数の見えない壁が隠れているケースが少なくありません。
当事務所では、行政機関との調整、事実関係の調査、他専門家との連携まで一括して対応いたします。同様のお悩みをお持ちの方は、ぜひお早めにご相談ください。
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